音楽的Ecstasy
2005.06.20 Monday 17:23
 ここ最近、音楽的エクスタシーを感じたのは
久しぶりに聴いたBlankey Jet Cityの楽曲である。

SKUNKのベンジーのシャウト、D.I.Jのピストルの
最後のギターソロ、車泥棒のベンジーのスクリーミング、
PUNKY BAD HIPの歌詞。

「古い世代のヤツらは金で何でも買いあさった
だけど俺達は自然の掟の中で生きるケダモノの世代さ」

どうよ?震えが来ない?歌詞だけ読んでも駄目か…
CDよりもLIVEで聴きたいよね。でももうそれは叶わない。

胸を掻き毟りたくなるような、体中の毛という毛が
逆立つような、いっそ苦しいほどの快感。
月夜はこれを「音楽的エクスタシー」と感じ、そう呼んでいる。
我慢出来ずに声が出る。そりゃあ「あの時」の声とは違う。
「あーっ、もぅ!何でこんなに格好良いんだよっ!」とか
「うっ」とか「くっ」とか「あああっ」とか・・・・

あら?「あの時の声」とあんまり変わらない?
| 月夜 | No Music No Life | - | - | pookmark |
「15才」by Blankey Jet City
2005.06.16 Thursday 17:22
 1995年8月26日 代々木Free Liveで初披露された
ベンジーが言うところの"新しい新曲"「15才」

この曲は「透き通ったベンジーの詞」の中でも特に
透明感が強いと月夜が感じている1曲。

ベンジー・浅井健一の書く詞の世界は透き通った色が多い。
「グリーンのゼリー」然り「いちご水を入れた透明な瓶」然り
「どろどろに溶けたピンクのプラスチック」然り。
この15才という詞には「ビードロのジャケット」なる衣装が出てくる。
当初「ベンジーはビロードとビードロを間違えたんじゃないか?」疑惑が
あったのだが、月夜は迷わずガラス細工のジャケットを想像していた。

綺麗な湖への道を訊ねてきたビードロのジャケットを着た浮浪者に
煙草を奨めたけど「口が無いからすえない」と彼は言う。

道を訊ねたのに口が無いから煙草をすえないとは???
「口が無いからすえない」って言えるのに?
きっとね、ビードロのジャケットを着た浮浪者とベンジーは
テレパシーでお話をしたんだと思うんだ。ベンジー言ってたもん。

「今度のLIVEは来るの?」
「仕事が入ってて行けないの」
「そう、じゃ、テレパシー送ってくれる?」
「うん、分かった」

渋谷公会堂に月夜のテレパシーは届いていたのかな?


この曲は詞だけじゃなくてメロディもどえらい美しい。
信じらんないくらい美しい音のするアコギ、
電気仕掛けのギター(エレキギターの事らしい)の音も優しく、
何とも言えない綺麗なラインを奏でる照さんのベース、
新鮮な野菜みたいな達也くんのドラムの音。
そしてベンジーの声。

これらが織りなす透明な世界。
水の乱反射みたいにキラキラしてる。
音を聴いてるだけなのに、そんな風に感じる。

この人んたち、マジですげーー。
この「15才」って曲、マジで好きだ。

聞き入ってると涙が出るよ。なんつーの、すんごく
美しい風景を見た時に感動して涙が出るでしょ?
あんな感じ。

何で解散しちゃったんだよ。Blankeyのばーかー。
| 月夜 | No Music No Life | - | - | pookmark |
映画を観てるような音楽
2005.06.09 Thursday 17:20
 聴いてると頭の中に映像が浮かんでくる。まるで映画みたいだ。

月夜を含む月夜の仲間のブランキストは皆、同じ事を言っていた。
ただのイメージじゃない。1本の映画を観てるような感じ。
詞は殺伐としてたり哀しかったりするのに、そこに描かれる風景は
月夜にはとても美しく思えた。

今、久しぶりにおっかなびっくりBlankeyを聴いている。
「すごく聴きたくなった」から、今だ!ってな具合。
大丈夫。「幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする」は
聴ける。「C.B.Jim」はどうだろう…いきなりは無謀かなぁ・・・
| 月夜 | No Music No Life | - | - | pookmark |
まだ傷は癒えない
2005.06.03 Friday 11:15
2000年夏、月夜が愛してやまなかった至上最高・最強の
イカシた、イカレたバンドが解散した。(↑当社比)

Blankey Jet City

3人とも大好きだった。3人が出す音が好きだった。
3つの(4つかな?ギター、ベース、ドラム、そして歌声)音が
絡み合う様が好きだった。何より誰よりどんな音より好きだった。

そんな彼らがメジャーデビュー10年目にして解散した。
5年目からは毎年のように「解散解散」って言われてたから
本当に解散が決まった時にもそんなに驚かなかった。

「狼少年とこに本当に狼が来たんだね」

って思った。web上で解散の発表があった翌日、朝日新聞に
でかでかと解散の告知が出た。それを買いに朝日新聞の専売所まで
行った。銀行に用事があったから銀行でその新聞をちょっとだけ
広げてみたんだけど、泣きそうになって慌ててたたんだ。

そんな彼らの最後のLIVE(正確にはFUJI ROCKが最後なんだけど
月夜の中での最後の、って意味)が横浜アリーナで行われた。
こないだの滝翼'05魂で5年ぶりに聖域に足を踏み入れた。
泣くかな、って思ったけど案外平気だった。だけど仲間で
みんなで集まった場所を見たら胸が痛んだ。2days公演だったんで
1日目の終演後「また明日ね」そう言って別れた仲間達。
だけど「明後日」はなかったんだよ。

あの日、月夜が見た最後のBlankey。月夜が居たスタンド席は
'05魂ではステージになって潰れてた。
同じ場所なのに全然違う風景。何だか変な気分だった。

2000年7月9日、最後の曲が終わって、普通にステージを降りて
非常口からはけて行く彼らの姿を今も鮮明に覚えている。
ばいばい、と手を振って出て行った浅井健一氏。よっ、と言った
感じで手を上げた照井利幸氏。そしてスネアドラムのヘッドに
スティックを突き刺し、客席に向かって深々と一礼をしてから
去って行った中村達也氏。やば、涙出て来ちゃった・・・

今も3人、それぞれバンドを演って活動をしている。
だけど見に行く気にならない。なれない。だって3人一緒じゃないから。


傷はまだ癒えてない。ほとんど乾いたかに見えるカサブタの内側では
まだジクジクと傷が悲鳴を上げてるんだ。
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この人んたちと出会わなかったら今の私はない。音楽が好きだった事も忘れていた私に「それ」を思い出させてくれた「音」。ベンジーの「声」。デビューから(正確にはデビュー前から)解散まで、私が見届けた唯一の、一生をかけて好きと言える唯一のロックバンド。この人んたち以上がいないから、私はロックを聴くのをやめた。



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